2021年03月18日

市民後見人養成講座9日目

2020年度日本郵便年賀寄付金による助成事業の一つとして実施してきました、市民後見人養成講座も助成期間としての実施は最終日になりました。コロナ禍でスタートが大幅に遅れ、当初、予定していたカリキュラムの見直し等、さまざまな変更もありましたが無事ここまでやってこれたかなという気持ちです。
受講者のみなさん、講師を快諾いただいたみなさん、スタッフのみなさんありがとうございます。修了式までは新年度に入ってから、残りの現場実習と2コマとなっています。みなさんと一緒に頑張りたいと思います。

さて養成講座9日目となった、3月10日(水)は、唯一の平日開催になりました。なぜか?そうです、前回の報告で書いたように、家庭裁判所への見学を企画していたからです。毎回(今までに3回ほど)、市民後見人養成講座又は養成研修という名称で、講座を実施していますが、家庭裁判所の見学は受講者の方の思い出によく残る企画でもあります。コロナ禍で実施できるかとても心配していた企画だっただけに実施できてとてもよかったです。
20210318_085342.jpg
名古屋家庭裁判所豊橋支部の法廷で行いました。最初に杉浦庶務課長より、裁判所のあらましから、敷居が高いと思われる裁判所でも様々な事を相談できるところで、利用しやすい裁判所の運営がされていること。法廷で説明を受けましたが、「裁判」というとすべてが「法廷で」と考えがちなのですが、私たちの後見に関するものは書面による裁判官の判断としての「裁判」の一つであること等をとても丁寧に伺うことができました。裁判所の概説の後は、裁判所の後見係の羽佐田主任書記官より、裁判所と後見人等とのやり取りの実際や注意点について安心して事務ができるようにご教示くださいました。また、ご自身の裁判所との関わりのきっかけも交えながら、書記官の仕事の内容や、裁判所として本人が不当な権利侵害を受けていないか?本人のために本人の個別性に配慮したチームで支援していくことの大切さをお話しくださいました。
講義の後は、法廷内を自由に見学し、こうした機会がない限り、座ることができないであろう、裁判官の席や検察官、弁護士の席など座ってみたり、小物の説明をいただきました。※裁判所内はカメラ撮影禁止です!!

20210318_095453.jpg
午後からは、1時間と大変短い時間になってしまいましたが、公的年金制度について、豊川年金事務所の深萱副所長、小林さん、木俣さんから「知っておききたい年金のはなし」のリーフレットを基に制度についてわかりやすく解説いただきました。
20210310_140127.jpg
後見実務として、就任時に最初に手続きをする機関のひとつであり、就職後も様々なポイントで関わることがあります。制度が改訂されることも仕組み上ありえるので、学習をつづけていくことが必要かなと感じました。
20210310_140158.jpg
そして、フィードバックタイムは、意思決定支援Aとして私が先週受講した後見人等への意思決定支援研修の学びの一部を伝達するようなイメージで、意思決定支援をふまえた後見事務ガイドラインについて受講者の方と一緒に学びを深めました。具体的な展開については新年度のフィードバックタイムで実施したいと考えています。

最後は山本さんより福祉現場実習についてガイダンスを行いました。新型コロナ感染症の影響を受けるかもしれませんが5月から6月に実施できるよう準備を進めていきます。

冒頭で少し記載しまいたが、修了式を含めてあと2回の講座を予定しています。こちらのブログで報告ができればと考えています。受講者のみなさん、スタッフのみなさん、修了式まで頑張りましょう!!
posted by 代表理事 at 10:11| Comment(0) | 日記

2021年03月17日

市民後見人養成講座8日目

3月6日(土)9時35分より1時間の昼食休憩と適時休憩をはさみながら16時まで、長時間となりましたが「後見実務のT」と「後見実務のU」として、リーガルサポート愛知支部長 吉川司法書士事務所 所長の吉川豊氏にご講義いただきました。
20210306_093135.jpg

いつもは、工藤が3階の事務所から講義を拝聴し、このブログに様子をご報告しているところですが、同日に「後見人等への意思決定支援研修(広島会場)」のリモート受講をしていたため、今回の報告は、この研修を毎回支えてくださっている、職員の山本さんの感想をいただきましたので報告します。

--山本さんの感想--IMG_1883.JPG
市民後見人養成講座、第8日目の吉川司法書士の講義は、後見等開始から就任時の実務の流れ、就任直後の財産目録の作成、収支予定表の作成と、実務に即した講義内容でした。後見事務を仕事とする身としては、非常に分かりやすい講義だったと思います。受講者の方たちはどう感じられたことでしょうか。多分実務経験を積んでいくうちに、先生の講義していただいた内容を思い出すのではないかと思います。先生は最後に、他人の財産を預かっているということをわすれないこと、本人の権利擁護する存在であること、後見人が全てできるわけではないこと、等々、後見事務で忘れてはいけないことを話されました。改めて本人不在の後見事務をしてはいけないと感じた講義でした。
20210306_093130.jpg
次回、3月10日は家庭裁判所の見学です。山本さんによるオリエンテーションを最後にして、市民後見人養成講座8日目は無事終了しました。吉川先生をはじめ、受講者のみなさまお疲れさまでした。
posted by 代表理事 at 17:11| Comment(0) | 日記