演題は「民法改正と権利擁護支援の行方〜法人後見と市民後見人の活動について〜」
講師は 弁護士 矢野 和雄氏(日本弁護士連合会 高齢者・障害者権利支援センター センター長)です
今回の講演会の矢野和雄弁護士のご講義により、成年後見制度改正の全体像と、その背景にある国際的議論や社会構造の変化について深く理解することができました。特に、今後の動向により、「代理・代行中心から意思決定支援へ」という大きな転換点や、補助制度への一元化、必要性に応じた個別的権限付与などの方向性は、今後の権利擁護支援の実務に直結する重要な示唆であり、大変学びの多い時間となりました。
また、終わることのできる制度への見直しや、地域連携ネットワークの必要性など、行政・法人後見・市民後見人が果たすべき役割についても具体的に理解が深まりました。丁寧にご講演くださった矢野和雄先生、そして準備・運営に携わられたスタッフの皆さまに心より感謝申し上げます。今回の学びを、今後の支援実践にしっかりと活かしていきたいと思います。
アンケート調査結果
1. 目的および実施概要
本研修会は、民法改正の動向や意思決定支援の重要性について理解を深め、地域における権利擁護活動の推進を図ることを目的に開催された。参加者55名に対し、37件のアンケート(紙アンケート33件、QRフォーム回答4件)を回収し、回収率は約67%でした。(19日現在)
多様な関係者が一堂に会し、今後の地域の権利擁護を展望する有意義な機会となりました。
2. 参加者の所属傾向(多様な連携の広がり)
回答者の所属は多岐にわたり、地域における権利擁護ネットワークの広がりを示す結果となりました。
行政・関係団体(7件)
豊川市役所、豊川市福祉部障害福祉課、豊橋市福祉政策課、新城市手をつなぐ育成会など、行政および密接に連携する団体からの参加が見られた。
医療機関(3件)
豊川市民病院をはじめとする医療現場からの参加があり、多職種連携の必要性が示された。
社会福祉協議会・福祉施設・生活支援系(12件)
各地の社会福祉協議会、社会福祉法人新城福祉会、福祉施設、生活サポートセンター名倉、日常生活自立支援事業関係者など、地域福祉の実践者が多数を占めた。
後見センター関係者(9件)
東三河後見センター(資助会員・参助会員含む)、豊橋市民成年後見センターなど、
専門機関からの参加が目立った。
市民後見人・一般市民(6件)
市民後見人や障害(知的)のある方の家族、一般市民(無記載2件含む)の参加もあり、市民目線での関心の高さがうかがえた。
3. 講演会に対する評価(選択肢動向)
「講演会は参考になったか」という設問に対し、回答を寄せた37件すべてから肯定的な評価(100%)を得る極めて高い結果となった。
大変参考になった: 22件(59%) 参考になった: 12件(32%)
まあまあ参考になった: 3件(8%)
あまり参考にならなかった: 0件 まったく参考にならなかった: 0件
内容理解や制度改正の方向性を把握する上で、本研修会が非常に有効であったと思われます。
4. 自由記載に見る主な成果
自由記載からは、受講者がそれぞれの立場から深い気付きを得た様子がうかがうことができました。
民法改正への理解深化:
「改正の背景やポイントが非常にわかりやすかった(豊川市障害福祉課)」
「改正後のイメージが湧いた」など、法改正の具体的な方向性を掴めたとする声が多かった。
意思決定支援への関心:
「意思形成・意思表出支援の重要性を再認識した」「共同意思決定支援の広がりを期待する」といった意見があり、本人の意思を尊重する姿勢への共感が集まった。
実務への応用:
法人後見実務との連動やおひとり様問題、首長申立ての検討など、現場の課題と重ね合わせて聴講した参加者も多く、講師の私見を含め高い実効性が評価されました。
5. 今後の研修など (要望)について
最も要望が多かった意思決定支援に関する研修。「意思決定支援の手法や実践編」等
定期的な情報アップデートの必要性。民法改正の経過措置や施行前後のフォローアップ研修を年1回など定期的に開催し、継続的な学習会をしてほしい。
実務・事例検討の充実。市民後見人の役割、貧困や孤立問題への対応、具体的な事例検討会などを通じ、行政・社協・法人後見のさらなる連携強化を目指してほしい。 等
講演会へのご参加、ご協力ありがとうございました。